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 石灰化病変の軽度な若年者に対しては,バルーンによる弁切開も考慮されるが,石灰化病変の強い高齢者では手術が第一選択となる724).弁形成術もしくは弁置換術が行われる725).ACC/AHA2006 ガイドラインでは心臓カテーテル検査にて収縮期圧格差60mmHg以上で,運動負荷心電図上,虚血性変化が認められれば手術適応としている. 大動脈瘤,大動脈解離を発症するリスクが高いため,上行大動脈径5.0cm以上もしくは1 年に0.5cm以上拡大する場合は人工血管置換術の適応,大動脈弁手術時に上行大動脈径が4.5cm以上ある場合は人工血管置換術同時施行の適応とされている717),720).手術成績は良好である.
6 手術
成人先天性心疾患診療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Management of Congenital Heart Diseases in Adults(JCS 2011)