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 「心疾患患者の妊娠・出産の適応,管理に関するガイドラインhttp://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010niwa.h.pdf)」および「先天性心疾患術
後遠隔期の管理・侵襲的治療に関するガイドラインhttp://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_echigo_h.pdf)」を参照.

 未治療の患者では,修復術後の妊娠をすすめる.重篤な遺残病変がなく,良好な心機能を維持している術後患者は,妊娠,出産の経過は良好であ
932)−935).妊娠の危険因子は,NYHA機能分類Ⅱ以上,遺残心室中隔欠損,中等度以上の肺動脈弁狭窄/閉鎖不全,大動脈拡張/閉鎖不全(径
40mm以上),右心機能不全(心胸郭比60%以上),左室機能不全(駆出率40%以下),頻拍型不整脈の既往であり,心不全,頻拍型不整脈を伴うこと
がある12),933)−936).高度右室流出路狭窄,高度肺動脈弁閉鎖不全,右室機能不全を伴う場合は,妊娠前に手術治療を行うことがすすめられる937).胎
児は一般と比べると,流産率が高く,先天性心疾患の合併率が高い938).22q欠失症候群では,50%に遺伝するため,遺伝内科への相談をすすめる
13)
8 妊娠・出産
 
成人先天性心疾患診療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Management of Congenital Heart Diseases in Adults(JCS 2011)