1967年には,先天性心疾患は,小児が約160,000人,成人は,約53,000人だったが,1997年には,成人患者数(約318,000人)と小児患者数(約304,000人)はほとんど同数となった.2007年には,成人患者数は,約409,000人となっている2).このうちの1/3は,綿密な経過観察を必要とする中等度以上の疾患である.また,川崎病は,2010年までに少なくとも200,000人が罹患している.このうち冠動脈合併症を伴い,成人期も経過観察を続けなけなければならない人は,少なくとも18,000人近くと推測される20),29).米国では,約900,000人の成人先天性心疾患患者がおり,毎年増え続けている24),28).英国では,少なくとも150,000人の成人先天性心疾患患者がおり,中等度から重度先天性心疾患患者数が,年間1,600人の割合で増えている30),31).また,小児期心疾患の予後が改善するにつれて,成人でも先天性心疾患の病型別あるいは疾患別頻度が,新生児小児期の病型,疾患別頻度に近付いている19),32),33).
3 成人先天性心疾患の頻度
成人先天性心疾患診療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Management of Congenital Heart Diseases in Adults(JCS 2011)