1.肺血流量,血管抵抗の測定,側副血行,肺動脈形態の把握
2.肺動脈弁閉鎖不全と右室機能不全の評価
3.右室流出路狭窄,肺動脈狭窄の評価
4.冠動脈走行異常の診断
5. 僧帽弁閉鎖不全,大動脈弁閉鎖不全の重症度,心機能,
遺残心室中隔欠損の有無,短絡量の評価
6. 卵円孔,心房中隔欠損の閉鎖
1. 胸部X線上の心拡大は,早急な血行動態の評価が必要であ
る.多くは,肺動脈弁閉鎖不全を伴っている
2. 上室性,心室性不整脈の出現も,早急な血行動態の評価
が必要であり,肺動脈弁閉鎖不全を伴うことが多い
3. チアノーゼが存在すれば,卵円孔や心房中隔欠損の有無
を確認する
4. 右室拡大や機能不全,三尖弁閉鎖不全が見られる場合は,
遺残病変,特に肺動脈弁閉鎖不全の検索を早急に行う
5. 左室機能不全の原因は,修復術時の不十分な心筋保護,
手術時の冠動脈損傷,大動脈弁閉鎖不全による左心負荷,
加齢にともなう高血圧・冠動脈疾患に加え,高度の右室
機能不全から二次的に起こる場合もある
1. 十分な専門知識を持つ循環器専門医による定期的な外来
診療
2. 心エコーは毎年,MRIは2~3年ごと,CT は随時(MRI禁
忌例)
3.心電図は毎年,ホルター心電図は1~2年ごと
4. 運動機能検査(心肺運動負荷)運動耐容能の評価や運動
誘発性の不整脈の検出
4 検査所見(表71,72)
表72 Fallot四徴術後患者の問題点とpitfall
(ACC/AHAガイドラインより改変)
表73 Fallot四徴心内修復後のカテーテル診断,治療の目的,適応
成人先天性心疾患診療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Management of Congenital Heart Diseases in Adults(JCS 2011)