22番染色体微細欠失症候群にみられることが多い(40~ 50%)1090).肺動脈は低形成で,主要肺動脈大動脈側副血行(MAPCA)の発達の程度により多くのバリエーションがある1091).本来の肺動脈があり,動脈管に血流を依存する場合には,心外導管を用いた修復術が可能である.肺血流のほとんどがMAPCAに依存している場合には,経年的にMAPCAの狭窄や閉塞のため,徐々にチアノーゼが進行する.一方,MAPCAが太く肺高血圧を伴う場合には,肺血管閉塞性病変,心不全へと進行する場合がある.
1 解剖学的特徴と病態生理
成人先天性心疾患診療ガイドライン(2011年改訂版)
Guidelines for Management of Congenital Heart Diseases in Adults(JCS 2011)